ポップ・ロックの博物館と連動したユニークな高校
「Roskilde Festival Folk High School」が完成

▲Photo: Ossip van Duivenbode

デンマーク・ロスキレで、かつての工業用地にユニークな学校「Roskilde Festival Folk High School」が完成した。既存の工場のホールを学校に改装、その横に学生寮を新設するプロジェクトを手がけたのは、建築設計事務所 MVRDVCOBE

この学校は、両社が手がけるマスタープラン「ROCKmagneten」の最後のピースとして、2016年に敷地内にオープンしたポップやロック、ヤングカルチャーのための博物館「Ragnarock museum」の一部となるものだ。

▲Photo: Ossip van Duivenbode

▲Photo: Ossip van Duivenbode

同校は、毎年一時的にこの小都市をデンマークで4番目に大きな都市に変えてしまう世界的に有名なロックフェス「Roskilde Festival」とつながりが深く、デンマークの フォルケホイスコーレ(folk high school)のひとつとして、生涯学習にもとづく「形式にとらわれない成人教育」を行うそうだ。授業は4~10か月間行われ、その間に生徒と教師は同校で共同生活をして、教育にどっぷりと浸かることになる。

全体的な計画として、かつてはコンクリート工場だった校舎、学生寮2ブロック、職員用施設のほかに、さらには音楽やヤングカルチャー関連のスタートアップがたえず入れ替わり入居する、貨物コンテナをベースとした構造物も設置。

▲Photo: Ossip van Duivenbode

▲Photo: Ossip van Duivenbode

校舎は元の建物の柱と屋根を再利用し、壁と内装を取り換えた。デザインのコンセプト「箱のなかの箱」で、カラフルなモジュールをメインとなる建物内の端から端まで中央の通路のまわりに配置して、倉庫のような壁ができあがった。この通路に沿って設置された木製のひな壇が、共同使用スペースとして学校の中心となっている。End