子どもの頃の思い出に浸れるプロトタイピング
ゲームボーイを再設計した「Nintendo flex」

ロサンゼルスで活動するインダストリアルデザイナー YJ Yoonが公開したプロトタイピング「Nintendo flex」は、ニンテンドーゲームボーイを再設計した、子どもの頃の思い出に浸れるポータブルゲーム機だ。

1989年発売のゲームボーイは、彼にとって父親が誕生日プレゼントに初めて買ってくれたゲーム機で、このNintendo flexで遊ぶと若い頃を思い出すという。

オリジナルのがっしりとした大きな本体はゲームボーイの特徴で、手に持ったときに楽しい経験が生まれ、プレイ中は手触りからもゲームへのめり込むことができたが、Nintendo flexは薄型・大画面のゲーム機に仕上げた。

上に画面、下にコントローラーというレイアウトは、ゲームボーイの隠れた重要なアイディアだとか。この垂直的なレイアウトは、人間の身体がどのようにつくられているかを反映しており、技術開発により新しい曲面ディスプレイを採用して、視野をいっぱいに広げてさらなる没入感を可能にしている。

裏面の下側には線形パターンのテクスチャを使い、レトロなゲームの興奮を演出。線形のくぼみをつけることで、テクスチャに繊細な感覚が生まれ、アナログの記憶を引き出しながら、なおかつ魅力的なビジュアルができあがった。

また、オリジナルではプレーヤーの右手がスピーカーに触れたり塞いだりしていたが、クラシックなデザインは受け継ぎつつ、スピーカーを本体の一番上に移動させてアイコニックなディテールを活用。「プレーヤーにもっとも近い位置から効果的に音が聞こえる設計」だそうだ。End