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2019.02.25 15:17
炭素原子が六角形の網目構造で強固に結びついた、原子1個分の厚みしかないシート「グラフェン」。この素材を研究するEUの組織「Graphene Flagship」がこのたび発表したのは、グラフェンをベースとしたウェアラブルの体調モニタリングパッチだ。
同品は、絆創膏ほどの大きさで、心拍数、水分量、酸素濃度、呼吸数、体温、紫外線を測定できるもの。バルセロナの研究機関 ICFOと共同開発中で、この技術は、2019年2月25日(月)から2月28日(木)までバルセロナで開催される世界最大級のモバイル展示会「MWC19」にて披露されるという。
用途は日常のフィットネスだけではない。水へのアクセスが限られるアマゾンのジャングルでのトレッキングでは、ユーザーの肌の水分を測定して水分摂取を最適化し、脱水症状を予防。エベレストの頂上を目指す探検家には、血中の酸素濃度を正確に測定し、一定レベル以下に急激に低下した場合には警告を発するとしている。
さらに、同展示会では、ブロードバンド対応の世界最小のシングルピクセル分光器や、グラフェンベースのハイパースペクトルイメージセンサーなど、その他の光ベースのグラフェン技術も紹介。分光法を小型化・低コスト化して、偽造医薬品の検出から、私たちがふだん使用する製品や口にする食品に含まれる有害物質の特定まで、日常生活に欠かせない製品にしたいそうだ。