NEWS | 展覧会 / 建築
2019.02.19 18:00
ロンドンのケンジントン・ガーデンズにあるサーペンタイン・ギャラリー(Serpentine Gallery)は、2019年の夏季限定「サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン」を建築家 石上純也が担当すると発表した。会期は2019年6月20日(木)から10月6日(日)までを予定している。
今回のデザインは、世界でもっとも一般的な建築の特徴である屋根がテーマ。周囲に広がる芝生から生えたようなシングルキャノピーで、スレートを重ねた構造だ。パビリオンの内部は閉ざされた洞窟のような空間で、瞑想するための隠れ家になるという。
このパビリオンは「自由な空間」という彼の思想を体現するもので、そこでは人為的な構造物とすでに自然のなかに存在するものとの調和を追求している。
「私のパビリオンのデザインは、自然の景色を背景にした建築環境という観点をもとにしています。まるで芝生から生えたように自然で有機的な感覚を強め、岩でできた丘といった趣をもっています」
「従来の建築を現代の方法論と概念で補完して、この場所にこれまでに見たこともないような広大な景色を作り出すことがねらいです。世界のどこにでもあるスレート屋根の重厚な存在感はありますが、同時に、そよ風で吹き飛んでしまいそうなほど軽やかな、布がたなびくように点在する岩の塊が浮き上がる印象ももたせています」と同氏はそのデザインを説明している。