公共交通機関のモケットのデザインを知るには?
ロンドン交通博物館が400点以上のサンプルを公開

フランス語で「じゅうたん」を意味する言葉「moquette(モケット)」は、世界中の公共交通機関の室内装飾に使用されている、丈夫なウール製の織物である。

ジャカードとして知られる製織技術を使用、たいていはウール85%、ナイロン15%の混合で、綿の裏地がついている。モケットを使用する以前は、座席はパッドのない木製の座席やベンチ、ないしは籐、革、レザークロス、綿、シルクのビロードなどの装飾が施されていた。

では、過去のモケットのデザインを見てみたいというときにはどうすれば?このような疑問に応えられる場所が実在する。ロンドン交通博物館(London Transport Museum)では、1920年代から今日まで400点以上のモケットのサンプルを所蔵しているそうだ。

そこで同館は、ロンドンおよびイギリス各所でモケットを所蔵する多くの組織やコレクションを徹底的に調査。象徴的なデザイナー Enid Marx(イーニッド・マルクス)による新しいデザインや、1930年代のモケットデザイナーも発見できたという。

同館のサイトでは、この発見で得たすべてのモケットが見られるそうだ。日本の交通機関ではお目にかかれない、素敵なデザインに出会えるだろう。End