NEWS | 建築
2019.01.30 18:21
ローマの建築設計事務所 SET Architectsが手がける複合学校「New School Complex in Sassa」のデザインは、子ども用ジャングルジムのフレーム構造に影響を受けたものだ。この遊びという比喩は、自由と社会集団の価値を、ダイナミックで革新的な教育のための基本的な価値として伝えようとするものだ。
このプロジェクトは、人口600人ほどのイタリア中部の村・サッサ(Sassa)で行われるもので、この複合学校には幼稚園、小中学校、ジム、多目的施設が含まれている。
コミュニティに開かれた多くのサービスに学校活動を組み込んだ市民センターとして構想され、ここでは児童や生徒、保護者、そして市民が積極的な担い手になる機会を有している。
このプロジェクトでは、単純な幾何学的構造、プロポーションに対する配慮、天然素材の使用を通じて、自然と向き合うように考えた関与の仕方を提案。
建築システムは個々のボリュームからなるダイナミックな構造で、このような構成により、自然の景観に対して、内と外の関係、教育スペースとオープンな中庭のあいだの連続的な関係を確保した。
教室は、用途に応じて大きな柔軟性と多様性をもつ「ホームベース」と考えている。机や椅子などは可動式やモジュール式で、中小規模のグループ活動、ディスカッション、ブレーンストーミング、教師による講義、クラス全体でのプレゼンテーションなど、教育活動が変われば教室の設定を変えることができるとしている。