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2019.01.29 13:36
中国・天津に床面積33,000平米(355,200平方フィート)を誇る博物館が完成した。この「Tianjin Binhai Exploratorium(天津浜海科学博物館)」は2019年秋のオープンを予定している。
同館では、宇宙研究用の大型ロケットなど、大規模な現代のテクノロジーを通じて、過去からの天津の産業遺産を展示。このプロジェクトは、同市の「Binhai Cultural Center(浜海新区文化センター)」の一環であり、建築設計事務所 MVRDVが設計した図書館をはじめ、文化イベントや展覧会、ギャラリー、オフィス、レストラン、店舗スペースなどの施設が含まれるという。
Tianjin Urban Planning and Design Instituteと共同で同館を手がけたのは、スイス生まれの建築家 ベルナール・チュミが率いるBernard Tschumi Architectsで、この地域の豊かな産業史、大量生産の現場、研究の拠点として設計した。
複合展示施設のメインとなるのは、グッゲンハイム美術館の約2倍の高さを誇るこの巨大な円錐形のグランドロビー。ここから周囲のすべての空間につながっており、来場者は建物の両端に配置された大きな展示ホール、過去を眺める丸窓、各ホールに個性的な外観と構成を与えるライトウェルを縫って、らせん状に進むことができる。
また、このスペースの丸窓は、ギャラリースペースに均等に自然光を差し込ませ、人工照明によるエネルギー負荷を軽減してくれる。上方に向かって細くなるその形状は、暖かい空気を集中させることができ、夏には建物の外へ熱を放出し、冬にはギャラリーに熱を取り込んでくれる効果もあるそうだ。