nendoとサントリー美術館による展覧会
「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」が開催

東京・六本木の東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館では、展覧会「nendo × Suntory Museum of Art「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」」が2019年4月27日(土)から6月2日(日)まで開催される。

展覧会では、美術作品を前にしたときに生まれる感動が2種類あると仮定している。その作品の背景にある製作過程や、作者の意図や想いなどを知ることで生まれる感動と、ただただ理由もなく心が揺さぶられる感動である。

同展では、デザインオフィス nendo代表の佐藤オオキが、前者を「information(左脳的感動)」、後者を「inspiration(右脳的感動)」と位置づけ、同一の作品に対して2つの異なる鑑賞の仕方を提案する。

作品を解説する文字情報が豊富な「information」に対し、「inspiration」には解説文は一切なく、作品の一部のみをフィーチャーした偏った見せ方で、日本美術になじみの薄い鑑賞者でも、直感的にその魅力を感じ取れるように目指したという。

▲菊蒔絵煙草盆 江戸時代後期 19世紀
サントリー美術館
写真:岩崎寛

▲薩摩切子藍色被船形鉢 江戸時代後期 19世紀中頃
サントリー美術館
写真:岩崎寛

このコンセプトに沿って、同館所蔵の日本美術作品約3,000点の中から27点を選定。「information」と「inspiration」の2つに分けた展示空間の狭間に作品を配置し、「1つの展覧会のようで2つの楽しみかたができる」構成にしている。

左脳的な美意識と右脳的な美意識に優劣をつけるのではなく、両者を意識的に切り離すことで、そこから抜け落ちた価値や、重複した要素、そして浮かび上がる多くの矛盾に気づき、左脳と右脳の間に横たわる膨大なグレーゾーンの存在とその魅力を再認識できる展覧会だ。End

nendo × Suntory Museum of Art
「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」

会期
2019年4月27日(土)~6月2日(日)
会場
サントリー美術館
詳細
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/future.html