ポケモンがロイヤル・カレッジ・オブ・アートと新たな取り組み
革新的な芸術とデザインを支援する奨学金を設立

東京に本社を置く株式会社ポケモン(The Pokémon Company)は、ロンドンの美術大学 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)とのあいだで、革新的な芸術とデザインの創造と探求を支援する奨学金を設立したと発表した。

このパートナーシップでは、RCAでデザインおよびコミュニケーションを専攻する修士課程2年生の学生2名が奨学金で全額補助される。

ポケモン奨学金は、ビジュアルアート、デザイン、コミュニケーションの分野において、創造の力で新しい領域を切り開く可能性をもつ、先駆的な学生を支援するために設立された。また、同奨学金には、奨学生がポケモンスタジオを訪問する日本旅行も含まれるという。

代表取締役社長の石原恒和氏は今回の奨学金の設立に際し、「ポケモンは、これまで新しい技術や新しい領域との掛け算によって、ブランドを進化させてきました。このスカラシップにより、未だ定義されていない新しい産業領域や表現領域を切り開く、そんな可能性を持つ学生たちを応援できることを喜ばしく思っています。この取り組みを通して、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生とポケモンが、より深く交流して、お互いの考え方やクリエイティビティを刺激し合えることを期待しています」と語っている。

初となる奨学金は、イノベーションデザインエンジニアリングが専門のAmir Afshar氏と、情報エクスペリエンスデザインJesse Cahn-Thompson氏に授与された。

Amir Afshar氏は、イラン系イギリス人のクリエイティブな技術者。未来の建築に対するARとVRの関連性、AIによるビデオ操作のためのハードウェアソリューションなど、新たな技術が未来の社会にどのような影響を与えるかを研究している。

Jesse Cahn-Thompson氏は、アートとデザインを通して複雑な物事を単純にすることを目指している。ソーシャルメディアデータ上の行動から性格を香水に変換したり、大気汚染の1分ごとの分子の変化を使ってゆったりとした音楽をつくり出すなど、データを感覚経験に作り替える研究を行っているそうだ。End