NEWS | アート
2018.12.26 14:05
フランス・ルーアン出身の造形アーティスト Aude Bourgineは、子どもの頃から環境への配慮をもたずに行動する人間に対して、罪悪感や無力さを強く感じてきたという。
彼女の根本にあるのは、ともに生きる方法を探し、安らぎを求めて悩みを隠すよりもその悩みを聴き取ろうとすることだ。
こうした考えから生まれたのが、「Poumons des océans(海の肺)」という一連の作品。私たちを取り巻く自然に対する驚きの感情や、この自然を保護する願望を目覚めさせようとするものである。
2014年から2018年にかけて制作された連作で、繊維素材と回収した素材を使用した人工のサンゴだ。
環境とのつきあい方をすぐに変えなければ、海は取り戻せなくなり、多くの生物種が2050年までに消滅し、環境や気候、そして人間にも大きな災いをもたらすのではないかと危惧している。
彼女は繊細かつ夢見るような作品を通じて、こうしたテーマに人々の目を向けさせ、行動する責任と必要性に向けた集団的な意識の高まりを期待している。