Heatherwick Studioによるケープタウンの現代美術館
「Zeitz MOCAA」がCivic Trust Awardsを受賞

ロンドン出身の3次元デザイナー トーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick)が率いるHeatherwick Studioは、同スタジオが手がけた南アフリカ・ケープタウンの「Zeitz MOCAA」が2019年度 Civic Trust Awardsを受賞したと発表した。

1959年創設の同賞は、ヨーロッパでもっとも長い歴史をもつ構築環境賞で、地域社会に対して積極的に社会的、文化的、環境的、経済的貢献を行った優れた建築プロジェクトを表彰するもの。

Zeitz MOCAAは2017年9月オープンのアフリカとそのディアスポラの現代美術館。かつてはケープタウンの有名な穀物サイロとして、南アフリカ各地から届くトウモロコシの貯蔵・管理に使用されていた。しかし、コンテナ船の登場とともに、このコンクリート製インフラの大部分は使われなくなっていた。

既存の建物は管理棟とひしめきあうサイロ42棟で構成。多くを壊すのではなく、サイロの産業的な側面を残しつつ、コンクリート管をアート作品の展示スペースに作り替えた。

穴の開いたコンクリート構造を広々とした中央スペースへと切り開き、メインの交流スペースにすることで、これまでにない方法で元々の交差する形状を具現化。周囲の管は切り取って5階建てのギャラリーに変身、常設展と企画展が展示される。End