JR東海は2027年のリニア中央新幹線 品川・名古屋間の開業に向けて、山梨リニア実験線で2013年からL0（エルゼロ）系車両による走行試験を実施中だ。

同社はこのたび、リニア営業車両の仕様策定に向け、L0系をさらにブラッシュアップさせた改良型の試験車を製作すると発表した。

今回の改良型は、車内用電気の供給のために、ガスタービン発電装置を搭載せず、営業車両の仕様である誘導集電方式を全面的に採用。このため、これまでの走行試験の結果をもとに先頭形状を最適化する。これによりL0系と比較して、先頭部の空気抵抗を約13％下げ、消費電力や車外騒音を低減するという。

前照灯と前方視認用カメラは位置を上部に変更し、前方の視認性を向上。さらに、進化し続ける躍動感と新しい先頭形状での滑らかな空気の流れを、青の流線デザインによりイメージしている。

今回は先頭車１両（日立製作所が製作）、中間車１両（日本車輌製造が製作）をそれぞれ製作し、走行試験時は既存のL0系先頭車・中間車と組み合わせて走行する予定で、2020年春の導入を目指している。