NEWS | 建築
2018.12.25 16:26
上海を拠点にする建築スタジオ 100architectsは、オープンな都市の構造物の新しいスタイルとして「ORANGE PHONE BOOTHS」を公開した。
これは、自動車メーカーのMINI Chinaが手がける公共空間への提案の一環。MINI Chinaは同社のプラットフォーム「Urban Matters」を通じてデザインソリューションをサポート・創造することで、中国のクリエイティブな人々が向き合う都市の課題に取り組んでいる。
MINI Chinaは、上海市長寧区政府などと協力して、同地の歴史ある街路「愚園路(Yuyuan Road)」の古い電話ボックスの改装に向けて、同スタジオにデザインと制作を依頼。
世界の大都市のほとんどの街路には電話ボックスがあり、かつては都市の活動には不可欠だったが、今では誰も使わなくなっている。ゴミ箱や、ひどい場合には公衆トイレにさえなっているのが実情だ。
かつては電話だけでなく、屋根があって閉じた空間でプライバシーを保てるなど、使う人の避難場所を提供してきた。現代との唯一の違いは、私たちがみんな既に互いに繋がっているということだ。このため隔離した空間ではなく、歩道に向かって開くことでブースを公共の家具に変えた。
内部は強いマットオレンジで仕上げ、既存のフレームと新しい機能とのあいだに強い色のコントラストを施した。また、無料Wi-Fi接続、無料のUSB充電ソケット、スツール、マガジンラック、コーヒーテーブル、夜間読書灯、そしてもちろん緊急用電話が、この革新的な電話ボックスの新機能として備わっているとのことだ。