レバノン生まれの建築家 Amale Andraos
ベイルート美術館のデザイン案を公開

レバノン生まれの建築家 Amale Andraosは、ベイルート美術館(BeMA)のデザインを公開した。

同氏は、コロンビア大学建築大学院の学部長で、2003年には夫のDan Woodとともにマンハッタンの建築設計事務所 WORKacを設立している。

BeMAはセント・ジョセフ大学(Université Saint-Joseph)に建設される。同大学はかつてのレバノン内戦で、ムスリム地域とキリスト教徒地域を分ける境界線が引かれた場所でもある。それゆえ、レバノン・ディアスポラや地元の作品を含めたレバノンの近現代のアート作品を常設コレクションとして展示予定だ。

同館のデザインでは、ファサードに6階まで続く遊歩道を設置。地中海のバルコニーに着想を得ており、美術館の壁を屋内および屋外のアート空間に一変させるものだ。この垂直に伸びる外観は、ギャラリー、コミュニティルーム、都市庭園になり、周辺のコミュニティとのつながりが生まれる。

3歳でベイルートを離れた同氏にとっては、かなり個人的な作品だそうで、キャンパスの一部にも都市の一部にもなる同館を、アートのエリート主義や閉鎖主義を打破して、議論や会話ができる場所にしたいと考えているという。End