建築事務所 MAD Architectsが南京で手がける
「Nanjing Zendai Himalayas Center」
都市で山脈や川などを表現。

▲Photo Credits: CreatAR Images, MAD Architects

馬岩松(マ・ヤンソン)率いる建築事務所 MAD Architectsが中国・南京で手がける「Nanjing Zendai Himalayas Center」が、完成を間近に迎えている。

▲Photo Credits: CreatAR Images, MAD Architects

同建築は商業、ホテル、オフィス、住宅などで構成された市街全体にわたる都市計画であり、この複合開発の建築面積は全体で約560,000平米。この計画では、静かな空間を組み込むことで人間と自然の間の精神的な調和を回復させることを目指しているが、住民を自然のなかにおきながら、現代の日常生活の便利さも満たすものになる予定だ。

MADのデザインは、村のようなコミュニティが街に広がっていく。低層建物は歩道橋で結ばれ、景色のなかに溶け込んでいる。曲がりくねった上りの廊下と高架の歩道は、商業ビル群を通って織りなされている。建築群は、公共の公園や社会スペースが活力を生み出し、都市の真ん中に精神的で詩的な静養の場を演出する。

▲Photo Credits: CreatAR Images, MAD Architects

▲Photo Credits: CreatAR Images, MAD Architects

この村を囲むように、敷地の端に沿って、風と水が刻みつけたような山の形に似たタワーが建てられている。滝のように流れる白く湾曲したガラスのルーバーを設けることで、南京周辺の山脈と蛇行する川を表現。池、滝、川、プールなどの水に関わるものが建物をつなぎ、木々や豊かな植物が人工物と向き合う。人工的なものが自然なものと合体し、豊かな建築の景観を形成していく。

▲Photo Credits: CreatAR Images, MAD Architects

現在、Nanjing Zendai Himalayas Centerは建設の最終段階にあり、2020年に完成する予定だ。End