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2018.12.14 12:39
ヴァージン・グループ会長のリチャード・ブランソンが設立した民間宇宙旅行会社「ヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)」と、その傘下でスペースプレーンの開発・製造を行う「The Spaceship Company」は、新たな飛行試験プログラムを実施する。
試験を実施するのは「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」と呼ばれるスペースプレーンで、その2号機となる「VSS Unity」を使用。2014年に1号機「VSS Enterprise」が墜落事故を起こしており、その後の飛行試験に注目が集まっていた。
4回目となる今回の動力飛行試験は2018年12月13日(木)に実施。目標は前回よりも高度を上げて、より高速で飛行すること。これまで以上に長くロケットモーターを燃焼させるが、全行程で燃焼は行わず、ロケットの最終段階の中間圏の薄い空気のなかで、目標速度で燃焼、高度もさらに高くするという。
その結果は、とくに超音速での操縦技術や熱力学に関して新しい重要なデータになるもので、この2点をコックピットと地上の司令部で観察。その所見から、どの段階でロケットモーターを停止すべきかを決定するようだ。
現在は試験プログラムの段階で、乗客が搭乗した状態を想定して、商業的な観点からスペースプレーン内の重量分布シミュレーションの開始を検討中とのこと。また、NASAのプログラムの一環として、今後の探査ミッションに向けて、4つの研究用ペイロードも運ぶことになっている。