NEWS | インテリア
2018.12.12 13:30
Alex MokとBriar Hicklingが率いる上海のインテリアデザイン事務所 Linehouseは、香港の点心レストラン「John Anthony」の内装を手がけた。
現代風の同店のコンセプトは、1805年にイギリスに初めて帰化した中国人John Anthonyから着想を得たもの。東インド会社社員として、ロンドン東部の端にある波止場・ライムハウスに到着。やがて彼は同地のチャイナタウンの父となったという。
到着すると、白い金属とバックライトで拡散したガラスの垂直階段で階下に向かう。入口では、下塗りしたテラコッタの壁、ピンクのタイルで覆った3倍の高さのアーチ型天井、ライムグリーンのテラゾの床が見える。高い場所に鏡を取りつけ、アーチに光るたえまない反射をとらえている。
メインのダイニングホールは、波止場にある倉庫をイメージ。モダンでアーチ形天井のある空間では垂直性や明るさを強調、円形のキャノピーをつけた柱をくすんだピンクのラッカーで仕上げ、下塗りしたテラコッタに白い金属のアーチをつけることで奇抜さを演出している。
中国の食堂のレトロなノスタルジーを醸し出すとともに、ガラス棚、枝編みの背もたれや家具、金と栗色の花柄の生地で飾り、木材を多く使ったバーのディテールに植民地の雰囲気も融合。
ダイニングホールの向こうには、アーチが連なる空間があり、より親密な食事ができる。アーチは緑色と青色の手作りタイルで仕上げ、調理場や他の空間を眺められる。