火星に着陸したNASAの探査機 InSight
初めて「風の音」のキャッチに成功

▲Credits: NASA/JPL-Caltech

NASAは、2018年11月26日(月)に火星に着陸した火星探査機InSightが、初めて同惑星の「風の音」をキャッチしたと発表した。

InSightに搭載したセンサーは12月1日(土)、風の振動で起きたたえまない低く響く音を捕らえたという。このとき北西方向から南東方向へ10~15mph(毎秒5~7メートル)で風が吹きつけたと思われる。この風は軌道から観測されており、同機の着陸区域に吹いた塵のつむじ風による縞模様の方向とも一致していた。

▲Credits: NASA/JPL-Caltech

この風の振動を検出したのは、InSight内部の空気圧センサーと、ロボットアームによる展開を控えたデッキに装着した地震計という、2種類の非常に敏感なセンサー。前者は振動を直接感知し、後者はInSightの振動を感知しており、それぞれ異なる方法で風を記録したことになる。

NASAとしては、こうした音の聴取は予定していなかったそうだが、このミッションは火星の動きを探ることにあり、ひとつの成果を挙げたと言えるだろう。また、今回の検知は搭載した機器が正常に作動している証拠でもあろう。今後のさらなる発見が期待される、幸先のよいニュースだ。

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