NEWS | アート / ソーシャル
2018.12.10 16:15
アーティスト オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)は、「Ice Watch」という新プロジェクトに取り組んでいる。
これは、コペンハーゲン大学デンマーク自然史博物館で地質学を教えるMinik Rosing教授とのコラボによるパクリックアート作品。ポーランド・カトヴィツェで行われている国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)に合わせたものだ。
失われて続けているグリーンランドの氷床にフォーカスした同作品。Nuup Kangerluaというフィヨルドから海に流出した氷塊を30個回収して、ロンドンに輸送。
2018年12月11日(火)に同市のバンクサイドにある近現代美術館 テート・モダンの屋外に24個と、シティにあるブルームバーグ・ヨーロッパ本社の屋外に6個設置され、これらの氷塊が解けるまでが作品となる。
氷塊の重量はおよそ1.5~5トンで、総重量100トンに及ぶという。グリーンランドでは年間を通じて毎秒1万個の氷塊が海に消失している。そのため、今回採取したものはその量の減少に影響を与える程ではないとのこと。
「氷塊があなたの到着を待っています。氷に触れ、耳を澄まし、匂いをかぎ、眺め、世界中の環境変化が進んでいることを間近で見てください。距離感と断絶から、私たちは遠慮がちになり、無感覚になり、受け身になってしまうのです。Ice Watchで親近感や存在感、関係性、そして共鳴して参加できる物語を呼び起こしてほしいのです。個々人が行動を起こし、より大きな変化へ向かう力が私たちにはあるのだと知ってほしいのです。グリーンランドの氷床と触れ合ってみてください。気候について知り、行動へと結びつけましょう」とエリアソンは語っている。