台湾の建築設計事務所・良悦建築（Goodjoy Architecture）が手がける住宅「城中的家屋 THE RESIDENCE IN TOWNSHIP」は、古くからのアーケードや家がまだなお多く立ち並ぶ屏東市に建てられた。

白いファサード、打ち放しのコンクリート壁、緑の多い環境の3つの要素をベースに設計。活気に満ちているがシンプルな空間で、地元の街並みに配慮したデザインに仕上がった。施主とその父親で住んでいるそうだ。

打ち放しのコンクリートと現代建築のスタイルが好みの施主と、伝統的な白い家に住みたい父親の好みの違いをうまく取り入れた。日中は、天窓から室内に日光が溢れ、格子窓が日光の熱と街路の騒音を遮断。夜には窓からかすかな光が差し込み、仕事熱心な息子に代わって父親を気遣ってくれる。

家屋と自然環境の調和を目指し、ガレージに敷いた透過性の舗装から雨水をリサイクルし、室内は快適な温度に保たれる。施主のライフスタイルから精神的要素に重点を置くようにデザインし、打ち放しのコンクリートを用いることで、優雅さと洗練があふれる生活を家族にもたらしている。

A’ Design AwardやLondon Design Awardなどを受賞し、国際的にも注目を集めた建築だ。