REPORT | インテリア
2018.12.27 16:23
北陸新幹線の開業で、東京などからのアクセスが良くなった石川県金沢市。そんな金沢市中心部のオフィス街、金沢駅からバスで約5分、バス停から徒歩1分、観光名所の近江町市場や尾山神社などにもほど近い場所に位置する、築44年のオフィスビルをリノベーションしたホテル「KUMU 金沢」は、2017年8月に誕生したモダンなリノベーションホテルだ。
このホテルは、金沢で活躍する気鋭の地域プレイヤーらと協働し伝統文化を未来に繋ぐ文化サロンを目指し、株式会社リビタが企画・プロデュースを行なったもの。デザインは関祐介が担当している。
1Fはエントランス兼、共有スペースになっており、中にはティーサロン「TEA SALON KISSA&Co.(キッサ アンド コー)」が併設。店内は、地元の金工作家・竹俣勇壱氏の選定、制作による茶釜や茶道具が並ぶ。抹茶や加賀棒茶をはじめ、お茶を使ったアルコール類、上生菓子やおつまみも提供している。
器は金沢のアンティークと器の店「ENIGME(エニグム)」の選定による、地元陶芸作家の杉田明彦氏や中田雄一氏の作品が使用されているほか、スタッフのユニフォームは、テキスタイルデザイナーの安達大悟氏によるデザインの布地が使われている。
ティーサロンの営業は夜23時まで(ラストオーダーは22時)となっており、昼の利用はもちろん、夕食後にホテルに戻ってからも十分活用できる。フリーWiFiも完備、コンセント席が備わっているのも嬉しいポイントだ。
また、館内の共有部には、ノエチカの高山健太郎氏監修のもと、金沢の伝統文化を汲み取ったアート・工芸作品をキュレーション。計13点の作品が、共有部だけでなく、一部客室内にも展示されている。
さて、気になる客室だが、ツインのフロアベッドを基本にした”COMFORT STYLE”とグループ旅行に適した”WESTERN STYLE”の大きく2種類(全6種類)から選ぶことができる。全室最大4名まで対応しているということで、カップル、友人、ファミリー、グループ旅行などさまざまな用途で利用できるのが嬉しい。
まずは畳敷きの和室を基調にした、”COMFORT STYLE”だ。全3種類が用意されており、広さに応じて、Standard、Superior、Junior Suiteに分けられる。
客室:ツインのフロアベッドを基本にした”COMFORT STYLE”
次に、主に家族やグループ旅行の用途に適した、二段ベッドやロフトベッドが備えられた部屋を提案する、”WESTERN STYLE”。こちらも全3種類の部屋、STANDARD、LOFT、BUNKが用意されており、広さというよりは用途に応じて選択できる。
客室:グループ旅行に適した”WESTERN STYLE”
その他、館内には客室とは分けられたかたちで、ミーティングルームを完備、イベントや研修、会議などでの利用にも対応する。屋上には宿泊者のリフレッシュ空間になるルーフトップが設けられるなど、多くの機能を備えている。
カップルや夫婦での観光はもちろん、少人数のチームであれば出張にも利用できる。実際は欧米外国客の利用率が高いようで、施設の内部は落ち着いた印象だ。
”金沢らしさ”を”文化”という視点でモダンに昇華させた空間に身を置き、落ち着きのある旅を楽しみたい方には最適な金沢観光の拠点になるだろう。
KUMU 金沢 -THE SHARE HOTELS-
- アクセス
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石川県金沢市上堤町2-40
Googleマップでみる> - URL
- https://www.thesharehotels.com/kumu/