SPARK architectsが「世界トイレの日」支援プロジェクトを始動
簡単に運搬できる3Dプリンターによるトイレ・モジュールを開発

シンガポールや上海、ロンドンを拠点とする建築設計事務所 SPARK architectsは、2018年11月19日(月)の「世界トイレの日(World Toilet Day)」を支援し、プロジェクト「Big Arse Toilet」を始動させた。

同事務所は簡単に運搬できる3Dプリンターによるトイレ・モジュールを開発し、インドにおける屋外での排泄行為と、これによる保健衛生の問題に対処するための国連イニシアチブを支援するという。実際、屋外での排泄行為は途上国における病気の主要原因だそうだ。

その大胆なコンセプトは、人間の排泄物をバイオガスに変換し、さらにマイクロCHP (combined heat and power)ユニットを通じてこのバイオガスを電気に変換するもの。屋外での排泄行為の抑制という喫緊の課題や、自然の排泄物を利用して遠隔地のコミュニティに無料エネルギーを生み出すという、ポジティブな利点がプロジェクトのねらいだ。

処理済みの竹繊維とガム樹脂の混合物で3Dプリントした費用対効果の高いトイレ・モジュールを作成。人間・動物・野菜由来の廃棄物からガスを生成・貯蔵する従来の埋め込み式バイオガス・ドームを刷新したものを設置するという。

3Dプリントされたモノコック型トイレは、便器や洗面台も個室の均質な表面として一体化。外面は、その土地のコンテクストや環境に適したさまざまな素材で仕上げている。

トイレと付属のバイオガス・ドームは、ドローンで遠隔地に運んで、すべて容易に設置可能。バイオガス・ドームは、10年間長持ちするサイズに設定、8つの住居からなる小さなコミュニティに十分電力供給できる。End