妹島和世と西沢立衛のSANAAが手がける
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
「Sydney Modern Project」

▲Produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA

オーストラリア・シドニーのニュー・サウス・ウェールズ州立美術館では、「Sydney Modern Project」と呼ばれる拡張計画を展開している。

2019年初頭に着工する新館は、妹島和世と西沢立衛による建築ユニット SANAAが担当。現在の展示スペースを約2倍に広げ、世界中の優れたアートコレクションをより多く展示することで、年間200万人の来場者を見込んでいる。

▲Produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA

この新館には、アボリジニとトーレス海峡諸島の芸術を中心に展示するスペースを設置。また、主要な展覧会向けの大きなギャラリースペースや、第二次世界大戦時に使われていた石油タンクを改装した壮大な現代アートのスペースなども設けられる。

▲Produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA

▲Produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA

家族連れや学習・教育プログラム向けにもスペースを確保し、学生と教師の来場者目標をこれまでの2倍となる年間20万人に設定。新しい建物と既存の建物をリンクさせ、ギャラリー、広大な広場「Domain」、隣接する王立植物園でも楽しめるようにすることで、公共スペースとしてのアートガーデンを構想している。

▲Produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA

また、この新館は、オーストラリア・グリーンビルディング評議会(Green Building Council of Australia)によるデザインの環境基準で、目標の5つ星を上回る最高の6つ星評価を獲得。同基準を達成した初の公共美術館になるという。End