NEWS | サイエンス
2018.11.16 14:31
NASAの氷河学者をはじめとする国際的な研究チームは、グリーンランド北西部の厚さ0.5マイル(約804m)を超える氷の下に、隕石の衝突による大きなクレーターがあることを突き止めた。
これは、グリーンランドの氷床の下で初めて発見されたもので、地球上の隕石衝突によるクレーターでも大きさでは25位以内に入り、深さは約1000フィート(約304m)、直径は19マイル(約30km)以上もあるという。
形成されたのは約300万年前と推定され、幅0.5マイル超の鉄隕石がグリーンランド北西部に飛来した時とされる。そのくぼみはやがて氷で覆われてしまうが、氷の非常に大きな侵食作用にもかかわらずクレーターの保存状態は非常に良く、クレーターの状態から最後の氷河期の終わりに衝突が起こった可能性があるそうだ。
これまでの研究では、大きな隕石衝突が当時の地球上の気候や生活に大きな影響を及ぼしたことが知られている。研究者たちは今後、この氷河での隕石衝突がいつ、どのように地球に影響を与えたのかを分析する予定だ。