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2018.11.15 13:00
香港をアジアの優れたデザインの拠点として確立することを目指して2001年に創設された非営利団体「香港デザインセンター」(以下HKDC)が主催するデザイン交流ツアー、「DeX Tour」が2018年10月30日から11月2日までの4日間、東京で開催された。DeX Tourは香港の若手デザイナーがグローバルな視野を身に着けることを通して香港をアジアの優れたデザインのクリエイティブ・ハブとして確立することを目指したプログラムで、今年初めにタイ・バンコクとオーストラリア・メルボルンで開催され、今回のDeX Tokyoが3回目となった。
今回のツアー参加者として選出されたのはDFA香港ヤングデザインタレント賞、デザイン・インキュベーション・プログラム、ファッション・インキュベーション・プログラムなどHKDCが主催する代表的なプログラムのデザイン部門の受賞者など香港のデザイナー12名。参加デザイナーの専門はプロダクトデザインからファッションデザイン、ブックデザイン、コミュニケーションデザインなどさまざまだ。彼らそれぞれの作品やプロジェクトを日本のデザイン関係者や企業向けに発表する機会もツアー中に設けられた。
また、DeX Tokyoでは東京のデザインスタジオやプロジェクトを訪問し、積極的な文化交流活動を行った。訪問先はチームラボスタジオ、GKデザイングループ、ヨウジヤマモトの2019年初夏コレクションのオープンハウスへの出席、代官山T-SITEを手がけた建築家マーク・ダイサムとともに見て回るなど多岐に渡った。
4日間にわたる交流ツアーを締めくくったのは香港貿易発展局(HKTDC)が主催する中国本土およびグローバル市場への事業展開を支援する海外企業向けの巨大プロモーション事業「Think Global, Think Hong Kong 国際化へのパートナー:香港」で開催された「快適な暮らしを彩る空間づくりとデザイン」と題したテーマ別分科会でのプレゼンテーションだ。
本会合で初めて建築やデザインに関するセッションとなった分科会では、DeX Tokyoに参加したデザイナーが自身のプロジェクトや作品を発表。そのほかメインイベントとして香港デザインセンター会長のエリック・イム氏、香港インテリアデザイン協会会長でPALデザイングループのデザインパートナーのジョイ・ホー氏、84000 Communications Limited 創業者・クリエイティブディレクターのスタンレー・ウォン氏、2013年にロンドンファッションウィークでデビュー以来、コンテンポラリーメンズファッションで注目を集めるブランド「KAYKWOK」の創業者ケイ・クォック氏など、今の香港を代表するクリエイターとともに、日本からはNOSIGNERの太刀川英輔氏らが登壇。それぞれの立場から取り組んだ、デザインによるソリューション事例を紹介し、日本と香港、双方のデザイナーの協業によってさまざまなイノベーションやビジネスの機会を高めることができると今後の展望を語り合った。
香港デザインセンター会長のエリック・イムは「香港はダイナミックな大都市で、常にデザイナーたちが中国本土やその他の地域などの新たな市場の開拓に取り組んでいます。今回DeX Tokyoに参加した12名のデザイナーたちは、香港の活気溢れるデザイン分野で活躍する人々のほんの一握りに過ぎません。彼らは適切な作品発表の場とネットワーキングの機会が与えられれば、より幅広く地域的および国際的な影響力を持つデザインを創出する可能性を秘めています」と香港のデザイナーの質の高さと世界各地で行われる交流ツアーの意義を語っている。
次回のDeX Tourはアメリカでの開催を予定しており、香港のデザインが今後ますます視野を広げ、地域を超えたコラボレーションを生み出していくことに期待が集まっている。
DeX Tokyo参加デザイナー一覧(カッコ内はブランド名)
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Chan Hei Shing(Hei Shing Book Design)、Woody Chau(NEVER-NEVER)、Ken Hui(AIR Concepts)、Soilworm Lai(STICKYLINE)、June Kimberly Lau(Novel Fineries)、Tak Lee(Tak Lee)、Comma Leung(mosi mosi)、Prudence Mak(Chocolate Rain)、Baldwin PUI(hoiming & Fungus Workshop)、Mandy Tsang(eMotionLAB)、Angus Tsui(ANGUS TSUI)、Yeung Chin(Yeung Chin)