NEWS | アート
2018.10.31 16:39
「霧のアーティスト」として世界に知られる彫刻家・中谷芙二子が、第30回高松宮殿下記念世界文化賞の彫刻部門を受賞。その受賞式典が東京・元赤坂の明治記念館にて行われた。
中谷氏はアメリカ・ノースウェスタン大学美術科を卒業後、初期の絵画制作を経て、芸術と技術の協働を推進する実験グループ「E. A. T.」に参加。その活動の一環として、1970年の大阪万博ペプシ館で、初めての人工霧による「霧の彫刻」を発表。
純粋な水霧を用いた環境彫刻、インスタレーション、パフォーマンス、公園など、世界各地で80を超える霧作品群は、人と自然と取り結ぶメディアとされる。環境への関心は、世界で初めて雪の人工結晶を作った実験物理学者の父、中谷宇吉郎(1900-1962)の影響が大きいという。
また1970年代から社会を鋭く見つめたビデオ・アート作品の制作や、海外作家との交流を推進するとともに、日本の若手ビデオ作家の発掘と支援に尽力。2017年はロンドンのテート・モダン新館で霧の新作を発表。2019年も日本、アメリカ、オランダなどで新しいプロジェクトに意欲的に取り組んでいる。
なお、本サイトでも既報のとおり、茨城県水戸市の水戸芸術館 現代美術ギャラリーで、2018年10月27日(土)から2019年1月20日(日)まで、企画展「霧の抵抗 中谷芙二子」が開催されている。非常にタイムリーな展覧会なので、こちらもぜひ注目してほしい。
霧の抵抗 中谷芙二子
- 会期
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2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
9:30~18:00(入場時間は17:30まで) - 休館日
- 月曜日、年末年始(2018年12月27日(木)~2019年1月3日(木))
※ただし12月24日、1月14日(月・祝)は開館、12月25日、1月15日(火)休館 - 会場
- 水戸芸術館 現代美術ギャラリー、広場
- 詳細
- https://www.arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.html?id=502