アメリカ・ニューヨークにあるWhiteBoxでは、2018年11月1日（木）から12月1日（土）まで、展覧会「コシノヒロコ：バウハウスの香り（HIROKO KOSHINO: A Touch of BAUHAUS）」が開催される。

1960年代以来、日本のファッションシーンをつねにリードしてきたコシノヒロコ。彼女の創造力の源はアートであり、「絵を描いてきたから私は長い間ファッションを創り続けることができた」と語っている。

ジャクソン・ポロック、ギュスターヴ・クリムト、タシスム、そしてアジアの水墨と書などから啓示を受け自分のものにし、オリジナルの表現として描いた作品は1900点近くになるという。

また、描いた絵画を元にファッションに応用しており、彼女は「衣服は人を包む身体の建築」とも話している。このようなアート、ファッション、建築を区別なくひとつの創造性として捉える理想は、総合芸術を目指して設立されたバウハウスの理念を思い起こさせるものだ。

本展では、安藤忠雄に建築を依頼した兵庫県芦屋市のスタジオで、会場のサイズに合わせて描かれた24メートルの墨の作品が初公開される。

2018年に20周年を迎えたWhiteBoxは、この日本の巨匠を歴史あるアーティスト・シリーズの一人として位置付け、紹介する。コシノの世界は、ニューヨークのアート関係者たちにとって、深い意味で日本の文化を理解するきっかけとなるにちがいない。