1977年に打ち上げられたNASAの無人宇宙探査機ボイジャー2号
太陽圏外の星間空間に近づく

▲Credits: NASA/JPL-Caltech

NASAの無人宇宙探査機ボイジャー2号は現在、太陽圏(Heliosphere)外の星間空間に向かっている。1977年に打ち上げられ、地球から110億マイル(約177億km)弱まで進んでおり、地球から太陽までの距離の118倍以上に及ぶという。

2007年以来、同機は、太陽風や磁場が影響を及ぼす範囲である太陽圏の一番外側の層を航行しており、ボイジャー1号に続き、この太陽圏外である星間空間に達する予定とNASAは発表。

2018年8月下旬から、ボイジャー2号の宇宙線サブシステム装置は、同機に衝突する宇宙線が8月上旬に比べて約5%増加と測定。同機の低エネルギー荷電粒子装置も、高エネルギー宇宙線の増加を検出した。

宇宙線は太陽系の外側で発生する高速で動く粒子。宇宙線の一部は太陽圏に遮蔽されているため、ミッション立案者は、ボイジャー2号が宇宙線の増加を測定して、太陽圏の境界を通過することを期待している。

しかし、宇宙線が増加しても、同機が太陽圏を通過した決定的な証拠にはならないと考えている。ボイジャー2号とボイジャー1号は太陽圏内でも別の場所を航行していることもあり、ボイジャー1号の場合とは状況が異なる可能性があるそうだ。

いずれにしても、ボイジャー2号が星間空間に近づいていることは間違いないようだ。End