ビャルケ・インゲルス率いる建築事務所BIGが手がけた
低価格のモジュール型集合住宅が完成

ビャルケ・インゲルス率いる建築事務所BIGは、手頃な価格で住宅を提供する非営利組織「Lejerbo」からの依頼で、多様な文化が存在するコペンハーゲン北西地区に6,800平米の曲がった壁をもつ住居を完成、「すべての人に住居を(Homes for All)」ミッションを実現させた。

この建物は、厳しい予算ながら、類を見ない3.5mの天井、床から天井まで広がる窓、屋外テラスなどを備え、低収入の市民に66戸の新居を提供。コペンハーゲン北西部「Dortheavej」という地名にちなんだこの5階建ての建物は、1930年代から1950年代の自動車修理工場、倉庫、工業用の建物を特徴とするエリアにある。

Dortheavej Residenceの特徴的なチェッカーパターンは、独特なプレハブ構造に基づいている。多孔質の壁を思わせるこの建物は、中央に向かって緩やかに湾曲することによって、南側の通りに面した広場や、北側に面した親しみやすい緑の中庭を作り出している。また、住民や市民が中庭にスムーズに入れるように建物には開口部がある。

このモジュール型の住宅はカーブに沿って繰り返し、周囲の建物の高さに積み重ねられている。それにより、小さなテラスのある各戸のスペースが増え、健康で持続可能な生活の場が提供される。

日当たりの良い南側では、バルコニーは引っ込んでおり、ファサードに奥行きを与えているが、北側のファサードは平坦になっている。すべての側面のファサードを覆う長い木製の板は、モジュール性を示し、交互にすることでチェッカーパターンを強調している。End