NEWS | フード・食 / 建築
2018.09.21 18:44
ビャルケ・インゲルスが主催するデンマークの建築事務所BIGは、世界的に有名なレストラン「noma」の新店舗「noma 2.0」を竣工した。
2つの湖にはさまれたコペンハーゲンのクリスチャニア(Christiania)地区に完成した同店は、かつての海軍の倉庫跡に建設。落ち着ける庭園のあるレストランの村を想像させるもので、nomaが新たに提案するメニューや哲学が楽しめる。
デザインの中心となるアイデアは、レストランがもつ機能をいったん分解し、別々でありつつもつながりのある建物群を通じてそれらの機能を組み合わせることだ。それぞれの機能にふさわしい上質な素材を使用した、個々のニーズに合わせた11の空間が密集。その中心には、経験豊かなシェフが腕を振るうキッチンがある。
40席のダイニングルームの隣にはプライベート・ダイニングルームもあり、材木置き場にきれいに積み重ねた木々のような、木製の板材でできている。大きな天窓や広々とした窓から戸外の庭が見えるので、季節や周囲の自然が感じられる。また、3つの温室も備えており、それぞれ庭園、テストキッチン、ベーカリーとして使用。
「建物のなかにあるそれぞれの建物」は、ガラスで覆われた通路で結ばれており、天候や日光、季節により、シェフとゲストに変化のあるレストラン体験をもたらす。自然の環境が料理を味わう体験に欠かせないポイントだ。
来店者は建物の周りを歩き、さまざまな北欧の素材や建築技術を堪能できる。「バーベキュー」はウォークイン式の広々とした小屋で、「ラウンジ」は外部と内部の全体が煉瓦造りで居心地の良い大きな暖炉といった趣をたたえている。