NEWS | プロダクト
2018.09.20 18:08
ヨーロッパ最大の鉄道メーカーのアルストム(Alstom)は2018年9月16日(日)、ドイツ北部のニーダーザクセン州ブレーマーフェルデにて、同社が開発した世界初となる水素燃料電池列車「Coradia iLint」を初披露した。
同車両には水素と酸素を電気に変換する燃料電池が搭載されており、走行時に発生する汚染物質の排出を抑制する。9月17日(月)より、同列車2台がニーダーザクセン州の時刻表に沿って一般の運行を開始している。
まずはドイツの鉄道会社EVBにて運行され、乗客は低騒音でゼロ・エミッション、およそ時速140kmでの旅行が楽しめる。
クックスハーフェン、ブレーマーハーフェン、ブレーマーフェルデ、ブクステフーデの間を結ぶおよそ100kmの行程で、EVBの既存のディーゼル車に代わって運行。移動式の水素充填ステーションで燃料補給され、水素ガスはブレーマーフェルデ駅の線路横に設置された高さ40フィート(約12m)の鋼鉄製コンテナからポンプで供給される。
フル充電すれば1000km走行できるので、路線を1日中走り続けることができるそうだ。同社は2021年にはさらに14台のCoradia iLintをニーダーザクセン州地域鉄道局(LNVG)に納入し、EVB構内の常設充填ステーションが稼働する予定。
ヨーロッパでは、ゼロ・エミッションの列車が次々に活躍し始めている。よりいっそう清々しい気持ちで旅行ができそうだ。