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2018.09.19 16:22
ボンバルディアグループの鉄道部門である「ボンバルディア・トランスポーテーション(Bombardier Transportation)」は2018年9月12日(水)、エミッションフリー、高エネルギー効率、低騒音のバッテリー駆動式新型列車「BOMBARDIER TALENT 3」を初公開した。
この新車両は、60年以上にわたるヨーロッパでの乗客輸送において初めて導入されるもの。排気ガスを発生させず、効率とリサイクル可能率の分野においてピーク値の90%というスマートモビリティ基準を設定、現行のディーゼル列車よりも騒音を約50%低減。ドレスデン工科大学の比較研究によると、バッテリー式の方が30年の耐用年数での総費用は明らかに優れているという。
「当社の新しいバッテリー駆動式列車は、鉄道に本当のイノベーションをもたらすものです」と、ボンバルディア・トランスポーテーション・ドイツの代表Michael Fohrer氏は語っている。「大気汚染、気候変動、資源不足などの問題に対する当社の技術的な取り組みは、この列車に体現されています。ドイツの鉄道網の約40%は電化されていません。当社のバッテリー駆動式列車は、経済的にも環境的にも配慮したもので、こうした問題に立ち向かうための魅力的な選択肢になっています」。
同車両の見通しはおおむね良好だ。新バッテリーが開発されて連続稼働能力が高まれば、車両の活動の幅も広がるだろう。現在のプロトタイプには4つの「BOMBARDIER MITRAC」牽引バッテリーが搭載されており、約40kmの走行が可能。2019年には、次世代バッテリー式駆動式列車が登場して、未電化路線で100kmまでの走行距離をカバーすることができる。
また、2019年には、ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)が、Alb-Lake Constance地方にて現行プロトタイプで乗客を乗せた試験運転を12か月間実施する予定だ。