長坂常が主宰するスキーマ建築計画が設計した、カプセルホテルチェーン「ºC（ドシー）」の2店舗目となる男性専用の「ºC五反田」が2018年4月に竣工した。

五反田駅東口に近い歓楽街の中心に位置する同ホテルは、別会社が経営していたカプセルホテルをリノベーションしたもので、カプセルユニット部分は既存のものを活用している。

要素を足すのではなく、削ぎ落とすことを仕上げとした意匠の中に秩序を与えるため、ガラスや釉薬などのシャープな素材を使用。

かつては大浴場があった地下の洞窟のような空間は、サウナとシャワールームに改装した。新たな挑戦として、シャワーの床には愛知県常滑市の水野製陶園の引き締まったレンガを使用している。

客室の既存壁の壁紙をはがし、新規壁については仕上げを施さないないことにより、カプセルユニットと間にコントラストを与え、昭和レトロな印象を一新したモダンな空間に仕上がっている。