ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン（University College Dublin）と建築コンペ開催の企画を行うマルコム・リーディング・コンサルタンツ（Malcolm Reading Consultants）は、スティーヴン・ホール・アーキテクツ（Steven Holl Architects、SHA）が率いる建築チームが、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン国際デザインコンペティション「未来のキャンパス（Future Campus）」において優勝したことを発表した。

SHAの空間づくりでは、大学の入り口となるクリエイティブ・デザイン・センター（Centre for Creative Design）を中心とし、キャンパスの歴史的な景観と森林を保護するように設計された7つの新たな緑豊かな空間に通じている。

歩道に沿って作られたカフェや交流スペースは気軽に利用することができる。また、貯水池、屋根つき座席エリア、保護されたシンボルツリーは景観に活気を与えている。

広場や水盤を設けたこのセンターは、ユネスコ世界遺産のジャイアンツ・コーズウェイ（Giant’s Causeway）の地質に着想を得て、プリズム状になっている。自然光が豊富に差し込む傾斜23度の2つの垂直構造物は、地球の傾きを表現したものだ。

このセンターは、「社会のつながりの環」をなす創造的な共同作業や相互交流を促することを目的としており、学生や教職員、訪問者がガラス壁を介して制作スペースや教室を見ることができるとともに、静かに集中することができるスペースにより創造性を育んでいる。