原爆の記憶を絶やすことなく、平和を希求する想いを広く伝えようと、日本グラフィックデザイナー協会（JAGDA）とヒロシマ平和創造基金、広島国際文化財団が行っている「ヒロシマ･アピールズ」。純粋に中立な立場から「ヒロシマの心」を訴える「ヒロシマ･アピールズ」ポスターを毎年一名のグラフィックデザイナーが制作し、国内外に頒布する活動を続けている。

その「ヒロシマ・アピールズ展」が、東京ミッドタウン・ガーデン内の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3にて、2018年8月4日（土）から9月2日（日）まで開催される。その第1回となる1983年に制作された亀倉雄策の「燃え落ちる蝶」から2018年度の服部一成の「疑問符、2018」まで、全21作品を紹介。さらに、13歳のときに被爆し、平和への願いを込めた 100枚のポスター制作に挑んだ広島出身のデザイナー、片岡脩の作品も特別展示する。

「生きて、子どもたちへ、さらに世代へと伝えたいことがある」と記していた片岡は、65歳で他界するまで、72点のポスターを制作。 デザインによって伝えられる鮮明なメッセージ。ヒロシマの記憶と未来への願いについて、改めて考える機会となるだろう。