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2018.07.26 14:06
オランダ・デルフトに本部を置く環境団体The Ocean Cleanupは、世界規模で行う海洋浮遊物除去システムの最終計画案を発表した。
若き団体創設者のボイヤン・スラット(Boyan Slat)による本プロジェクトは、海洋のなかに大きなスクリーンをU字型に張り、その内側で海洋を浮遊するプラスチックを回収・除去するもの。スクリーンは海底に固定されず、また網状でもないので、クリーンアップによって海洋生物を捕獲することはないとされる。
ただ、クラウドファンディングで大きな資金を集めたこの魅力的な計画にも難点があった。波の力と風の力で流されて、プラスチックがうまく回収できないのではないか、ということである。
この課題に対し、チームは当初クリーンアップ・システムに取り付けていたアンカーを取り除き、風と波によって生じる速度の違いを利用することによって解決した。つまり、システムはプラスチックよりも風と波の影響を受けやすく、それゆえプラスチックよりも速く動くので、まさに「パックマン」のようにプラスチックが回収可能になるのだ。
2018年中には太平洋で、2020年からは世界規模でこのクリーンアップ・システムを開始するとのロードマップが示されている。画期的な取り組みであり、今後の活動に注目だ。