第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展
日本館のテーマは「建築の民族誌」

▲Andrew L. Jenner with John Braben, a drawing from: The Building of the Queensland House: A Carpenter’s Handbook and Owner’s Manual, 2013© Andrew L. Jenner, John Brabe

2018年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示は、貝島桃代がロラン・シュトルダー、井関 悠とキュレーターチームを構成、「建築の民族誌」をテーマに開催される。

展覧会には、世界各地に自然発生した作品、ドローイングを集め、国内外の大学やデザインスタジオ、建築かから現代美術作家まで42組の作品が構成される予定。

▲Yukiko Suto, W House – Entrance Side, 2010 © Yukiko Suto, courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

キュレーターチーム(貝島桃代 ロラン・シュトルダー 井関悠)のステイトメント

暮らしは建築を凌駕する。

このことは建築にとってどのような意味をもつのだろう? 建築設計の過程や結果にあらわれる無数の状況を、どうしたら効果的に描きうるのか?ドローイングは単なる表記方法を超え、建築を記録し、議論し、評価するための どんな道具になりうるのか? ドローイングは人々の利用や要望、思いを探求し、現代のグローバル社会での断片化した暮らしの全体像をどのように描きうるのか?

第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館で開催される「建築の民族誌」展は、大学の設計スタジオ、建築設計事務所あるいは美術作家の実践から生まれた、設計詳細図から空間と活動の連関図、ハイブリッドな都市 環境図、自然災害後の農山漁村の大規模調査まで、過去20年間、世界各地の42作品を取り上げている。

すべての作品がドローイングをめぐる新たなアプローチの探求を映し出している。それらは“of : について”“ for : のため の”“among : とともに”“around : のまわり”といった英語の前置詞に代表されるような建築との関係性から生まれたドローイングであり、同時に社会についてのドローイングでもある。私たちはこれを「建築の民族誌」と呼ぼうと思う。End

第16回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示

会期
2018年5月26日(土)~11月25日(日) 10時~18時
月曜休
会場
ジャルディーニ地区(Giardini di Castello)
入場料
25ユーロ
公式サイト
http://www.labiennale.org