▲画像提供：山口情報芸術センター［YCAM］

山口情報芸術センター[YCAM]にて、映画監督・三宅唱とYCAMの共同制作にる新作インスタレーション展「ワールドツアー」が開催される。

本展は、YCAMが2015年から進める映画制作プロジェクト「YCAM Film Factory」のシリーズ企画で、今回が四回目の開催。招聘監督となった、三宅唱によって、日常に潜む数々の「映画的な瞬間」から、「映画」の存在をあぶりだし、複数スクリーンに構成したインスタレーション作品が展示される。

三宅唱は、『やくたたず』（2010年）や『Playback』（2012年）といった長編劇映画で知られる映画監督。近年では建築家・鈴木了二や、ラッパー・OMSB（オムスビ）らとの作品制作など、活動の幅を広げている。

▲映画『Playback』予告編

今回発表する作品の映像は、2017年8月から2018年3月にかけて三宅と10数名の撮影者が、スマートフォンの動画撮影機能のみを使って半年以上に渡って世界各地で撮影した映像を三宅氏が再編集。撮影者の視点でも、編集を行なった三宅氏自身の視点でもない、「誰のものでもない視点」をつくり出す狙いだ。

誰のものでもないと同時に誰かのものである日常。そのような当たり前のように移りゆく日常を、客観的な複数の”日常”の視点から見つめ直す体験になるのではないだろうか。

また、開催の初日となる4月21日（土）は、17:30からオープニングイベントが開催。「boid マガジン」の編集長で「爆音映画祭」主宰の樋口泰人氏と三宅氏によるトークイベントに加え、三宅氏の盟友でもあるミュージシャン、OMSBとHi’Specによるライブパフォーマンスが行われる予定だ。