東京ビジネスデザインアワードは、東京都が主催し公益財団法人日本デザイン振興会が企画・運営をおこなう、都内のものづくり中小企業とデザイナーとの協業による新事業創出を目的としたデザインコンペ。
第6回目となる本年度は、各社の持つ技術・素材など8件の「テーマ」に対し全国のデザイナーから全148件の提案が寄せられ、審査会による一次審査、テーマを提供した企業も交えての二次審査を経て8件のテーマ賞が選出された。今後、企業と受賞デザイナーが実現化へ向けて取り組んでいく。
8件のテーマ賞は次の通り。
救難ロープから発展した、フイルム・ワイヤー状の「無機ELランプ」
株式会社海光社(中央区)
- 薄い、曲がる無機ELシートを応用した照明器具
米田浩介(デザイナー)
高品質・高技術の純国産「ジグソーパズル製造技術」
株式会社やのまん(台東区)
- プログラミング思考×パズル。未来を広げる知育玩具。
松岡湧紀、青井正仁、榛葉幸哉、西畠勇氣(クリエーティブチーム/電通アイソバー株式会社)
98%の空気で作る機能性エコ素材「発泡スチロール成形技術」
株式会社石山(墨田区)
- 新しい機能性を持たせた「光る発泡スチロール」
榎本大輔、横山織恵(デザイナー / hitoe)
水に強く、曲げ、表面強度と加工性の高い「樹脂を含浸した特殊紙」
株式会社石山(台東区)
- アウトドアや防災で役立つペーパープロダクトの提案
小林紅葉、大口二郎(学生、講師/専門学校名古屋デザイナー学院、株式会社コボ)
高い機能性を持つ反射材への「テクスチャープリント技術」
八欧産業株式会社(杉並区)
- 反射材への特殊プリント技術によるフォトジェニックな雨具
塚本日向子、加藤美咲、大倉千鶴、菊地 創(CMF・グラフィックデザイナー/株式会社GKダイナミックス)
WFTO認証のフェアートレードな「バナナペーパー」
寿堂紙製品工業株式会社(板橋区)
- “バナナペーパー”製品を通じて、生産者と消費者を幸せの連鎖で繋ぐプラットフォーム
河井健之助、小長谷久子(サービスデザイナー、インタラクティブデザイナー)
あらゆる生地素材にアイロン無しで貼れる「特殊転写技術」
株式会社扶桑(葛飾区)
- ユーザーが生地をカスタマイズできるパターンシート
榊原美歩(プランナー / 株式会社GoodTheWhat)
天然銘木を薄くスライスする「ツキ板加工技術」
北三株式会社(江東区)
ツキ板への印刷加工技術を活かしたプロダクトブランドの提案
坂本浩気(デザイナー)
テーマ賞受賞結果、詳細はこちらから。
今回テーマ賞を受賞した提案8件は、来年2月7日に実施される提案最終審査に進み、受賞デザイナーがプレゼンテーションを行う。当日に最優秀賞(1件・賞金100万円)、優秀賞(2件・各20万円)の結果発表・表彰式が行われる。
2012年度の開始以来、マッチングした企業とデザイナーによる提案実現化事例も増え、販売商品が国内市場はもとより海外でも好評を博す成功事例が増えているのも本アワードの特徴だ。AXISでは実現化した企業とデザイナーにインタビューし、それぞれの取り組みのなかで生じた課題をどのように乗り越えてきたかを記事にしている(下記リンクより)。
製品のデザインだけではなく、テーマ企業の技術を最大限まで使い切るような用途開発、新しい基軸となる事業をデザインの視点から構築していく「ビジネスデザイン」に注目だ。
一般に公開される提案最終審査では試作品展示も一部予定している。観覧申し込みの方法は下記の通り。
2017年度東京ビジネスデザインアワード
提案最終審査 – TOKYO DESIGN PRESENTATION –
- 日時
- 2018年2月7日(水) 14:00〜17:00(開場13:30)
- 会場
- 東京ミッドタウン・カンファレンス Room7
(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー4F) - 定員
- 80名(先着順)
- 参加費
- 無料
- お申し込み
- ご連絡先(企業名、部署、役職、お名前)と出席人数を、メールにて東京ビジネスデザインアワード事務局までご連絡ください。
- 内容
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タイムスケジュール(予定)
14:00 開会/主催者挨拶/テーマ賞紹介・表彰/
審査委員長挨拶
14:30 8組のデザイナーによるプレゼンテーション
16:00 休憩/別室審査
16:30 最優秀賞、優秀賞 発表・表彰/審査講評/祝辞
17:00 終了