メルボルンに拠点を置く照明器具メーカー「Christopher Boots(クリストファー・ブーツ)」。個性的なアートディレクションが目を引きますが、華美で豪華なプロダクトに使われるイメージのあるクリスタルを、エレガントで有機的な表情に、そして機能的な照明プロダクトへとつくり上げているのが特徴です。
製品の一部に使われるフレームの素材は表面仕上げを施さない真鍮などがメイン。経年変化が楽しめるデザインで、クリスタルを通した光の反射を柔らかく拡散します。クリスタルはすべて南米から輸入した天然石を加工していて、磨きぬいて輝きを出すのではなく、天然石の表情そのままに独自のカットを施し、スモーキーな仕上げとなっています。
製品はすべて手作業で組み立てます。製作スタッフは、販売する国の規準に合った部品を取り寄せるなど、専門的な知識と技術をしっかり持っている精鋭たちです。
「スタッフはみな家族」という代表のクリストファー。週に一度プロの料理人がつくるランチを囲み、デザインチームと製作チームが一緒になりコミュニケーションを図っているそうです。メンバーたちのバックグラウンドはインテリアデザイン、建築、ジュエリーデザインなどさまざま。グラフィックデザイナーもいて、力強いブランドイメージをつくり出そうとしています。
将来的には、規模を拡大し量産体制を目指すのかと聞くと、「規模は今のままで、クオリティを高くしていきたい」とセールスマネージャーのレネさんは語りました。オーストラリアのハイエンドなアパレルブランドから、アメリカ、カナダの住宅、商業施設などに多くの実績持つクリストファー・ブーツ。この秋にはカッシーナ・イクスシーにおいて日本で初めてとなる製品を見ることできるそうです。メルボルンの個性溢れる照明器具ブランドに注目です。
取材協力 : Christopher Boots /カッシーナ・イクスシー