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場の未来

場というものの起源にさかのぼって考えたとき、そこに思い浮かぶのは案外、原っぱや公園のような場所ではないだろうか。
内と外という区分けがなく、建物と街という境目もない。
思いっきり遊んだり駆け回ったりすることで身体を喜ばせ、知覚や思考を促し、人同士のコミュニケーションや交流を促進させる。時に予期しない展開をも許容する広がりのある場は、人間の創造性を喚起し、新たな発想や行動を後押しするスタート地点とも言えるだろう。
人という存在を中心に置き、さまざまな結び目となってモノや情報、社会との新たな関係性を紡いでいくことを見据えた最新のデザインから、未来の場のあり方とそのヒントを探る。

・天理駅前広場コフフンと太田市美術館・図書館
・ヴィトラデザインミュージアム「Together!」展
・「ピエール・ブーレーズ・ザール」（フランク・ゲーリー、豊田泰久）
・サンフランシスコ「パークレット」プロジェクト
・松岡正剛インタビュー ほか

リーダーズ

大友良英　音楽家

その名を聞いて、2013年の連続テレビ小説「あまちゃん」を連想する人も多いだろう。大ヒットドラマの音楽を作曲しプロデュースしたが、それまでは「孤高の即興ノイズ演奏家」と呼ばれたこともある。ギタリストであり、ターンテーブル奏者でもあり、ノイズを群像化した画期的な展覧会を実現させたディレクターでもある。まもなく始まる「札幌国際芸術祭2017」のゲストディレクターの役割を担う。ジャンルを超越して活動する大友良英さんは、音楽を軸にしているからこその創造性にあふれている。

100年の常識を覆す— エアフリーコンセプト

タイヤに空気が入っているのは当たり前？
ブリヂストンが開発した「エアフリーコンセプト」は空気を入れないタイヤ。だからパンクの心配がないし、空気圧を気にする必要もない。そんな夢のタイヤが、まずは自転車用として実用化されようとしている。

「ローカル・ジェム」を磨く、エアビーアンドビーの試み

13世紀にさかのぼる歴史をもつイタリアの村、チヴィタ・ディ・バーニョレージョ。絶壁に囲まれ、住民もわずかとなったこの村の建物を改修し、エアビーアンドビーがアーティストハウスをオープンさせた。これは、観光地を新しい文化発信の場にするための第一歩である。

ブロックチェーン・ブックが提示するもの グーグル・クリエイティブ・ラボ・シドニーのティー・ウグローによる試み

読み終えた書籍には、子孫に残すという未来や、古本に出す、捨てるといった末路があるが、電子書籍の場合は所有権自体が曖昧だ。読者はライセンスを購入しているに過ぎないからだ。今春グーグルから発表された「エディションズ・アット・プレイ」の1冊は、ビットコイン（仮想通貨）の中核技術である分散型データベース「ブロックチェーン」を用いたプロジェクト。開発者であるグーグル・シドニーのティー・ウグローはこの本を通じて電子書籍の行方に疑問を投げかける。他。

その他様々な業界のオピニオンリーダーによる連載記事

・【新連載】ベンチャーキャピタル流デザイン講
　　高宮慎一（グロービス・キャピタル・パートナーズ）
・クリエイターズナビ
　　ピア・ヴュステンバーグ、仕立て屋のサーカス、島影圭佑、工藤桃子、清水淳子、鬼木孝一郎、フォーブス・マーシー
・田川欣哉のBTCトークジャム
　　ゲスト：佐渡島庸平（編集者、コルク代表取締役社長）
・& DESIGN
　　菅野 薫（テクノロジー）、土田貴宏（インテリア）、太田睦子（アート）、君島佐和子（フード）
・SciTechFile
　　藤崎圭一郎
・書評 ー 創造へのつながり
　　野々村健一、伊藤隆之、白木夏子
・寺尾 玄　Pop Gap Creative

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