毎年行われている環境展。環境関連、特に廃棄物をリサイクル、適正処理するための機械が勢ぞろいします。
機械の紹介は後ほどにして、最初に、1枚のパネルをご紹介します。鹿児島県に大崎町という13,500人あまりが住む町があり、10年連続リサイクル率日本一。なんと80%だそうです。参考資料として、環境省から公表されているこちらをご覧ください。リサイクル率は22ページに載っています。大崎町では、ゴミが増え続けると、計画期間まで埋め立て処分場がもたないという状況を打破するために徹底した分別を行い、80%超のリサイクル率を継続中だそうです。
機械の紹介をします。まずは圧縮機。あらゆるものを強力な力で圧縮します。例えばこの写真はペットボトルを圧縮したもの。これを海上コンテナで中国に運ぶ場合、運搬効率が上がり、コストが下がります。ちなみに全自動で、投入すると針金で結束してくれます。ふわふわの、がざがざの廃棄物も、これで圧縮して、埋め立て処分します。容量をとらないので、埋め立て処分場の延命にもつながります。
こちらは、ナカダイでもお世話になっている木くずを粉々にする機械。移動式で、間伐材やダム工事など、山の木を切ったその場所で粉砕することが可能なため、長い木のまま山から降ろすことがなく、ひじょうに効率的です。林業の最大の課題は、木が大きすぎて運び出せないとか。ナカダイでは、いろいろな形状の木の廃棄物から、バイオマス燃料を製造するために使用しています。
これ以外にも、たくさんのリサイクルのための機械が存在します。やはり、世界に誇れる日本の環境技術だと感じます。しかし、リサイクル率を上げるために最も有効なのは、他の課題に立ち向かう場合と同じく、目的を共有し、自ら積極的に関わる仕組みです。分別の技術や性能の高い機械は、それらを活かすための手助けにすぎません。
みなさん、自分に言い訳していませんか? 町として考えると小さいかもしれませんが、13,500人という大きな集団が、“混ぜればゴミ、分ければ資源”という意識を共有することで、リサイクル率80%を10年間続けています。分別しないで、リサイクルはできません。機械は、分別したモノを活かすための加工の道具です。
家庭ゴミの80%をリサイクルすることは、とてつもなくハイレベルであり、本当に素晴らしいの一言。ぜひ、この町を訪れたいと思います。