ミラノサローネ / ユーロルーチェ 2017
「 インゴ・マウラー リデザインと新たな機能 」

「Ringelpiez(リンゲルピーツ)」というインゴ・マウラーによる新作フロアライト。LEDユニットを搭載したリング状のロッドを動かすことによって光の位置を変えるとができます。




「Ringelpiez(リンゲルピーツ)」はドイツ語で子供向け遊具の意味。オプションのブリーツシェードをプラスすると表情が加わり、さまざまな空間に合わせることができます。




インゴ・マウラーの照明は個性的でアーティスティックなイメージが強いのですが、今回の新作およびリデザインされた人気アイテムから受けた印象は、ブランドの世界観をキープしながら、さまざまな状況に対応できる機能とバリエーションをプラスしているということ。現代に必要とされている機能を抑えつつ、新たな挑戦をしているようにも感じました。

今回、ブースで説明をしてくれたPR担当のクロード・マウラーさん(インゴ・マウラーさんの実娘)は「定番の商品をLED化するのと同時に、ハロゲンを含む白熱灯に限りなく近い光の質を追求している」と語ってくれました。展示品の半分以上がインゴ・マウラーを代表する人気商品で、それらを完全LED化するだけでなく、配光やランプシェードとのクリアランスなど緻密に検証しながらリデザインされています。




「Glatzkopf(グラッツコップ))ドイツ語で禿げ頭の意味。1981年に発表されました。




「Babadul(ババドゥル)」は、香川県から和紙を輸入しプリーツ加工を施しています。そのほかにも「Yoruba Rose(ヨルバローズ)」「Moonati(ムナティ)などの和紙シェードのシリーズもLED化。インゴ・マウラーを代表するマスターピースの数々に最新の機能を付加させながら、時代を超えたものへと進化させています。




「Blow Me Up(ブロウミーアップ)」は、インゴ・マウラーのデザインスピリットを受け継ぐ若手のチームが開発した製品。空気を入れて膨らまし、使わないときはフラットパックになります。以前から若手とのコミュニケーションに積極的なインゴ・マウラー。彼のデザインの遺伝子が受け継がれていくことを切に願っているとクロードさんは話してくれました。

▲PR担当のクロード・マウラーさん

取材協力 : スタジオ ノイ株式会社 http://www.studio-noi.com