写真/益永 葉
建築家、インテリアデザイナー、そして照明デザイナーから最も評価の高い照明器具メーカーがあります。株式会社ライティング創。光環境をつくるプロたちのニーズとともに歩み、高品質の光を追求し続けてきたメーカーです。去る3月7日から10日まで東京ビッグサイトで開催されたライティングフェア2017の会場ブースで、代表の小瀬芳人さんにお話しをうかがいました。
ライティング創 代表の小瀬芳人さん。
小瀬さんは、TLヤマギワ研究所、LDヤマギワ研究所、マックスレイ商品研究所を経て1997年に有限会社ライティング創を設立しました。スポットライト、ダウンライトのテクニカル照明といわれる分野をメインに、2000年以降はLEDに重点を置いた開発を続けています。「空間に必要な照明器具は何なのか」を自らに問い続け、固定観念にとらわれないものづくりへの姿勢を保ってきました。
写真/益永 葉
社員25人と、照明メーカーとしては小規模。しかし、量産体制をとるメーカーとは違い、現在の規模だからこそできるカスタマイズ。形状や仕様の違う照明器具にも同じ光の質を追求しているのも、評価の高い点です。ライティング創の照明器具に共通するのは、グレアフリー(眩しさを抑える)な構造設計、ミニマルでコンパクトなデザイン、演色性の高いLEDを採用、という点。これらの特色は空間を重視していることが基本で、創業当時からのコンセプトでもあり、それを必要としている照明デザイナーや建築家からの信頼の高さとなっています。「自分たちの想いを具現化してくれる精度の高い製作ブレーンがいます。そういう仲間がいるかいないかで決まってくるものがあります」と小瀬さん。
ライティング創のブースデザインを担当したインテリアデザイナーの滝澤雄樹さん。
今回、ブースデザインを担当した、インテリアデザイナーの滝澤雄樹さんは「空間にはストーリーのある照明計画が必要。”シーンをつくる”という意識が大事」とのこと。ゆずれないこだわりの中から生み出される製品が目指している先には「空間のための光」という視点があるのです。(文/谷田宏江、ライティングエディター)