「JID AWARD 2016」受賞作品決定

日本インテリアデザイナー協会による、「JID AWARD 2016」の受賞作品が決定しました。同賞はデザイナーや企業などの優れた活動成果を表彰して、日本のインテリアデザインの質的向上を図り、暮らしにおけるインテリアの重要性、デザインの力を広く社会に発信していこうというもの。

今回は「あたらしい日常」をテーマとして公募を行い、応募条件をクリアした134点を対象として、第一次、第二次の審査、さらに第三次審査として現地・現物調査を実施。それらを通過したものが最終審査を受けるという厳正な内容でした。

「富久千代酒造 酒蔵改修ギャラリー」(平瀬有人さん・平瀬祐子さん、yHa architects)

大賞に選ばれたのは平瀬有人さん・平瀬祐子さん(yHa architects)による「富久千代酒造 酒蔵改修ギャラリー」(佐賀県鹿島市)。有形文化財である旧精米所を来訪者の試飲や酒造り展示のできるギャラリーに改修したもので、古民家改修によく見られる柱梁の接合部を補強する方法ではなく、12mm厚の黒皮鉄板の壁とつくり、4.5mm厚のリブ枠材を取り付け、四号瓶を展示する什器となるように仕上げているところが特徴的です。空間全体の“間”の気持ちの良さ、リズム感の良さ、土壁や錆鉄などマテリアルの使用に見られるセンスの良さなどが、高く評価されました。

「富久千代酒造 酒蔵改修ギャラリー」(平瀬有人さん・平瀬祐子さん、yHa architects)

その他、インテリアスペース部門賞として「まるほん旅館 風呂小屋」(久保秀朗さん・都島有美さん、久保都島建築設計事務所)など計3点、インテリアプロダクト部門賞として「エノッツミニマルチェア」(橋田規子さん)など計3点、試作や提案を対象にしたNEXTAGE(ネクストエイジ)部門では計10点が選ばれました。

「まるほん旅館 風呂小屋」(久保秀朗さん・都島有美さん、久保都島建築設計事務所)

「エノッツミニマルチェア」(橋田規子さん)

その他の受賞作品については、同アワードの公式ホームページからご覧下さい。