少し前の話になってしまいますが、4月2日、前橋は桜が満開。残念ながら曇りでしたが、ナカダイの地域交流会=花見を開催しました。ナカダイが東京・青物横丁の本社から、メインの工場を前橋に移したのがおよそ40年前。その時に、ナカダイの現社長が、隣接する広瀬川の土手に沿って桜の木を植えました。工場の敷地を広げるたびに植え続けたのですが、40年も経つとなかなか立派になります。そして、土手に咲く菜の花の黄色と満開の時期が重なり、とてもきれいな風景になります。ナカダイでは5年前から本格的に地域の人にも来ていただこうと回覧板で案内をしたり、昨年からは、地元の共愛学園の協力をいただいたりと、少しずつ大きくしてきました。
今年は、500人を超す方が来場されました。ポップコーンやフランクフルトのゾーンはもちろん、重機に乗って写真を撮れるゾーンも長蛇の列。共愛学園の有志によるダンスや吹奏楽も、ほぼ満席という盛況ぶりでした。
今回の花見は3年かかって行ってきた工場のリニューアルのお披露目でもありました。廃棄物処分業は許可業です。扱う廃棄物の種類、その処理方法、処理する機械の仕様、廃棄物の保管場所とその量をすべて図面に落とし、そのとおりに配置して運用しなければなりません。そのため、廃棄物処分工場のリニューアルは、生産の効率化のみを追求することはできず、環境影響評価を実施したうえで実行する必要があります。事務的な手続きも含め、3年かかりました。
今回の変更で、ナカダイにあるすべての機械が建物の中に収容されました。従来は屋根で雨は避けていましたが、従業員の作業環境も含め、ほとんどが建物の中に入れ込めたことは大きな一歩です。業務効率も品質もさらに向上することを期待しています。同時に、これらを管理するシステムにも大きな変更を加えています。ナカダイの業務、いや、廃棄物が素材や資源に生まれ変わるすべてを見える化するシステムを構築しています。これも完成したらここでお知らせしたいと思います。
今年は、満開の桜と菜の花を完全リニューアルされた廃棄物処分場で楽しめる記念すべき年でした。工場見学の希望者は100名を超え、午前と午後の2回に分けてご案内しました。満開の桜の廃棄物処分場を見学しながらポップコーンを食べる。こんなことのできる処分場はなかなかありません。臭くもないし、汚くもないんです、ナカダイは。新設されたモノ:ファクトリーでは、おなじみのパソコン解体のワークショップも行い、マテリアル販売も含め、大盛況でした。
私は、こんな廃棄物処分場を全国に広めていきたいと考えています。こういう会社であれば、働きたいと思ってくれる若い人たちも出てくると思っています。産業廃棄物処分業を魅力ある産業に育てることも私たちの大事な責務です。
ただいま募集中の産廃サミットも6回目。花見は1年遅れてのスタートでしたが、今年で5回目が終わりました。地味かもしれませんが、毎年継続することは大事なことだと考えています。今年、来られなかった方はぜひ来年お越しください。来たことがある方には成長しているナカダイを、初めての方には、今までに見たことない世界をお見せします。(文/株式会社ナカダイ 中台澄之)
この連載は株式会社ナカダイ常務取締役・中台澄之さんに産業廃棄物に関するさまざまな話題を提供していただきます。