ここまで電子機器が普及したおかげで、家の中がACアダプタだらけとなり、ともすればコンセントの数が足りなくなる事態は、読者の皆さんも経験済みのことと思う。
また、海外出張の折には、差し込み口の形状を変えるアダプタが必要で、複数の機器を使うためにそのアダプタをいくつか持って行くか、分岐型のコンセントやテーブルタップを持参することになる。
多機能なテーブルタップとしては、一般的なコンセント口に加えてUSBポートを持つ製品や、無印良品の延長コードシステム(個口数やUSBポートの有無で異なる4種のタップモジュールと1、3、5mの3種の長さがあるコードモジュールをジョイントして利用)などが市販されている。
これらを利用することで、少なくともUSB電源アダプタを並べて使う必要はなくなるが、USBポート以外の機能性は実現されていなかった。
現在、クラウドファンディングによって資金調達中(4月3日までだが、すでにプロジェクトは成立)の「ユーモ」(https://www.kickstarter.com/projects/1300499319/youmo-your-smart-modular-power-strip)は、多機能タップ製品の考え方を発展させ、よりスマートに目的別のコンセントをつくり出せるシステムだ。
ユーモのモジュールは、コンセント形状もUSとEUの2タイプ(資金調達度に応じて他のタイプも追加)が選択できるほか、無接点充電モジュールや、スマートデバイスのアプリで制御可能なスマートモジュールが基本ラインナップとして用意され、さらにライトやワイヤレススピーカー、Wi-Fiリピーターモジュールなどの開発も予定されている。
特にコンセント機能のスマート化、インテリジェント化は、既存の照明器具や家電製品を接続するだけで消費電力情報の取得やある程度のコントロールができるという意味で、今後、重要性が増すと考えられる。
クラウドファンディングの支援者向け価格は、コードと2つの基本モジュールで30ユーロ(約3,700円)からと安くはないが、定格を超えない範囲であれば、複数のモジュールを組み合わせられるので、自分のニーズに合うコンビネーションを考えることが楽しそうだ。