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2015.12.22 16:46
『岩木遠足 人と生活をめぐる26人のストーリー』
豊嶋秀樹 編著(青幻舎 1,800円+税)
「岩木遠足」の「岩木」とは、青森県弘前市周辺の岩木山を望む地域のこと。編著者の豊嶋秀樹はバスで巡って、この地域で活動する人々に話を聞く「遠足」を、2009年から2013年までの5年にわたって実施したという。
豊嶋は「バスツアーにはバスガイドがつきもの」とゲストを迎え、ゲストとなった人々はワークショップをしたりトークをしたり。複数のコースに分かれて実施したバスツアーを終えると、最後は一堂に集まり音楽家を迎えて「音楽のじかん」を催したそうだ。
本書は、そのゲスト26名にあらためて話を聞き、1冊にまとめたもの。
豊嶋は「それぞれのお話を聞いていて強く感じたのは、言葉や喩えは違っていても、何か共通することついて語ってくれているように思えたこと」「『こうでなければならない』という断定的なことではなく、『こういうあり方もあるんだよ』と、もうひとつの選択肢を増やしてくれているような、そんな気持ちになる言葉が多くありました」と綴っている。
さまざまなジャンルで活動するゲストの言葉は、遠足というどこか懐かしい言葉もあいまって、原点に立ち戻るように感じられ、同時に、岩木という地域の輪郭も見えてくるようだ。
四六判、356ページ。
以下、話し手の方々
佐藤初女(森のイスキア主宰)
石川直樹(写真家)
佐藤ぶん太、(津軽笛奏者)
成田貞治(弘前こぎん研究所所長)
中川俊一(必殺ねぷた人三代目棟梁)
阿保六知秀(こけし工人)
石田エリ(編集者)
児玉大成(こまきの自然学校代表)
工藤光治(白神マタギ舎代表)
柴田誠(マタギ)
KIKI(モデル)
西村佳哲(働き方研究家)
木村秋則(リンゴ農家)
ルーカスB.B.(クリエイティブディレクター、PAPERSKY編集長)
タテタカコ(シンガーソングライター)
石村由起子(くるみの木主宰)
ogurusu norihide(音楽家)
YTAMO(音楽家)
オオルタイチ(音楽家)
二階堂和美(シンガー)
トンチ(音楽家)
原田郁子(クラムボン)
福田里香(お菓子料理研究家)
笹森通彰(シェフ)
三原寛子(南風食堂)
白取克之(岩木山麓しらとり農場代表)