皆さん、こんにちは。日が落ちるのも早くなり、世間ではそろそろ野外フェスやレジャーの熱気も冷めて、静かに秋を迎えようとしていますが、ナレッジキャピタルでは1年を通してさまざまなイベントや展示を行っています。今回はナレッジキャピタルに今年の2月から新しく仲間入りしたロボットを紹介します。米国のダブルロボティクス社が開発したテレプレゼンス・ロボット「Double」です。テレコミュニケーションを目的として開発されたロボットですが、SkypeやFace Timeも遠隔で会話ができますよね。それらとはいったい何が違うのか。
よく見るとロボットの下部にタイヤのような丸い機械が付いています。DoubleはiPadやPCを使用して動かすことができるのです。例えば、外国にいても、日本にあるDoubleを遠隔操作して、ナレッジキャピタルの中を自由に見ることが可能。ビジネスシーンでは、海外出張に行かなくても、Doubleを使って会議に出席できます。こんなふうに、自分の代わりになって遠い地で動いてくれるので、「自分の身代わり」という意味でDoubleと名付けられています。
普段、Doubleはナレッジキャピタル内の「The Lab.みんなで世界一研究所」(The Lab.)にいます。コミュニケーターや運営スタッフが操作して、来場者とコミュニケーションをとっており、皆様にも操作体験をしていただけます。そして、この夏は、Doubleが海外出張に行ってきました。出張先は、オーストリアのリンツ市。メディアアートの世界的拠点「アルスエレクトロニカ」が、毎年9月に開催するアルスエレクトロニカフェスティバルに、ナレッジキャピタルが初出展し、Doubleもコンテンツの1つとして、ナレッジキャピタルのブースに展示されました。
オーストリアと日本をつないで、現地の方々にThe Lab.の中を見てもらい、The Lab.の来場者と会話するという試みを行いました。大変評判のいいコンテンツの1つで、現地メディアのインタビューも受けました。
コミュニケーターもスタッフとして参加し、Doubleの仕組みや使用方法の説明を行いました。こちらがその様子です。
動かすことができて、操作方法も簡単というところに魅力を感じる人が多く、フェスティバルに来た人々は、こちらが何も言わなくても、思いのままにDoubleを動かしていたそうです。その他、Doubleをコロンビアの首都ボゴタで同時期に開催されていたアートフェスティバルとつないだり、PRIX ARSELECTRONICAの授賞式に登場させたりしました。
ところで、米国の製品ということでしたが、日本には代理店をしている会社があります。iPresence合同会社で、代表のクリストファーズ・クリス・フランシスさんはThe Lab.にDoubleを推薦した張本人ということで、お話を聞いてみました。
DoubleをThe Lab.に推薦したきっかけは?
学会前に入院してしまった人に、Doubleを使用して学会に参加してもらったところ、「面白い!」と興味を持ってくれました。その人がナレッジキャピタルの関係者だったので、そこから話が進んで、The Lab.に展示することになりました。
アルスエレクトロニカでの来場者の反応はどうでしたか?
「こんなの初めて見た!」と驚く人が多かったですね。海外の人々は、普段からSkypeやFace timeを使用することに慣れているので、Doubleの仕組を理解してくれるのが早かった。単純に遠隔のコミュニケーションだけでなく、動き回れる、自分の分身を送り込めるという点で、新しさを感じてくれました。
Doubleの今後は?
Doubleを使って、一般の人々がナレッジキャピタル内を自由に見て回れるようになればいいなと考えています。
米国では、各種イベントにDoubleがあることが普通になってきているそうです。日本ではナレッジキャピタルを中心にDoubleが普及していくといいですね。クリストファーズさん、ありがとうございました。
DoubleはいつでもThe Lab.にいます。今後いろんな場所で見ることが増えるかもしれないロボットですが、一足先にThe Lab.で体験してみませんか。皆様のお越しを、Doubleと一緒にお待ちしております!(文/コミュニケーター ・くわちゃん)
この連載は、ナレッジキャピタルのコミュニケーターの皆さんに、ナレッジキャピタルとその周辺についてのさまざまな話題を提供していただきます。