REPORT | グラフィック
2015.02.13 21:10
グラフィックデザイナー廣村正彰氏の個展が、出身地の愛知県安城市で開かれています。
タイトルは「デザインからデザインまで」。これまで廣村氏の手がけた数々のプロジェクトが「ビジュアル・アイデンティティー(VI)」「ブランディング」「サインデザイン」「ポスター」「ジュングリン」の5つのカテゴリーに分けられ、統一したフォーマットで掲示することで、理解しやすい展示構成になっています。
特に、市民ギャラリーという開かれた場での展覧会を意識してか、「VIをつくることとは」「ブランドとは」といった解説があり、個々のプロジェクトではそれぞれ何をデザインしたのか、ひと目でわかるように工夫されています。プロジェクトの多くが誰もが知っている企業・団体ばかりだからかもしれませんが、仮に解説文を読まなくても、廣村氏のデザインの意図が明確に伝わってくるのです。
また、展示の最後を締めくくるのは、昨年9月にAXISギャラリーで開かれた「廣村正彰展ーーJunglin’2 無意識の中の意識」の一作品。廣村氏が「日常の中からデザインを見つけたい」という言葉のとおり、新宿や渋谷の雑踏を素材にした、人がノイズに見えるような、時間のズレを利用した映像です。
デザイン展の多くは、デザインギャラリーやデザインミュージアムで開かれますが、普段デザインについて特に意識することのない人々のなかに、デザインから飛び込んでいくことのほうが、これからより大切になるのかもしれません。また、デザインを学ぶ学生にはぜひ見てもらいたい展覧会です。
「廣村正彰 デザインからデザインまで」
会 期 2015年1月31日〜2月28日(月曜休館)
9:00〜17:00
会 場 安城市市民ギャラリー 展示室A・B・C
(愛知県安城市安城町城堀30 TEL: 0566-77-6853)
観覧料 500円(中学生以下無料)
関連イベント 2月15日(日)「ロゴデザインのワークショップ」14:00〜16:00
2月21日(土)「講演会ーーデザインからデザインまで」14:00〜16:00
*どちらも事前申し込み制。詳細は上記サイトをご覧ください。